奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(破産手続き中)で肝臓手術を受けた男性患者(当時51歳)が死亡した事件で、奈良地検は26日、理事長で医師の山本文夫容疑者(52)を業務上過失致死罪で起訴した。ともに逮捕され、拘置中の25日に死亡した医師の塚本泰彦容疑者(54)は不起訴処分にする。
起訴状によると、男性の腫瘍(しゅよう)は良性だったが、山本被告らは肝臓がんと誤診。十分な経験や技術がないのに人的態勢も確保しないまま、06年6月16日午前10時9分ごろから摘出手術を実施。肝静脈などを損傷して大量出血させた上、適切な止血をせず、同日午後3時39分ごろ死亡させたなどとしている。地検によると、山本被告は「腫瘍はがんだった」と供述しており、起訴内容を否認しているという。
県警は傷害致死容疑での立件を目指していたが、中村好春次席検事は「傷害致死は視野に入れていたが、堪える証拠がないと判断した」と述べた。【上野宏人】
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