「わたしが犯人であることに間違いありません」。白昼の凄惨(せいさん)な事件から1年半。28日午前、東京地裁で開かれた秋葉原無差別殺傷事件の初公判で、殺傷の事実を認めた元派遣社員加藤智大被告(27)は「大変申し訳ございません」と用意した紙を読み上げ、被害者や遺族らに謝罪した。
午前10時。頭髪を短く刈り込んだ加藤被告は、眼鏡を掛け、黒い喪服のようなスーツに白いワイシャツ姿で入廷。直後に、傍聴席の遺族らに向かって深く一礼し、被告人席に着いた。
住所は「不定」、職業は「無職です」。裁判長の質問に、聞き取れないほどの小声で答える。
起訴状の朗読が始まると、両手をももの上に置き、少し背を丸めた姿で検察官を見詰めた。時折つばを飲み込むのか、のど仏が動く。朗読が進むにつれて、まばたきが増えた。
裁判長に促され、証言台の前に。黙秘権の説明をうなずきながら聞いた。起訴内容に違うところや、何か主張したいことはあるかとの問いに対し、「はい」と小さく返事をして、手に持っていた白い紙を広げた。「記憶にない部分もあるが、わたしが犯人に間違いない」「どうして事件を起こしたのかを明らかにする」。淡々とした口調で読み上げた。
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